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いよいよ最終日を迎えた。予選の日からもう一週間経ったという事実が信じられない状況の中、誰もが感慨深げに見ていたに違いない。今日は、アメリカ勢は男女合わせて二人しか出ない状況で、決して地元の選手に対する声援でなく、いい演技に素直に反応されていたように思えた。

<<男子・跳馬>>

ドリッグス(キューバ)・・・カサマツ一回半ひねりを最初に発表した彼だが、さすがに雄大な演技であった。しかし、横に一歩出てしまい、9.550からのスタートとなった。二本目は前転跳び前方二回ひねり。これも横に一歩出た。ひねりも微妙に甘く、9.525で、平均9.537となった。

ガル(ハンガリー)・・・ゆかに続いての登場となったが、カサマツ一回半ひねりは後ろに一歩下がってしまい、9.550。二本目は価値点10点と表示されていたが抱え込みローチェであり、そして前に一歩動いてどういう採点になるかと思われたが、ドリッグスと全く同じ9.525、平均9.537となった。

イポリト(ブラジル)・・・ガルと同様、ゆかに続いて登場。カサマツ一回半ひねりは、助走から非常にスピーディで前に一歩出たものの、9.575で、前の二人を上回った。二本目は、種目別決勝では寂しいユルチェンコ二回ひねりで9.200。平均9.337に留まった。

ゴロツツコフ(ロシア)・・・団体決勝で、非常に危ない着地(ほぼ頭から)であったので、本人も相当気にしていると思われたが、1本目に跳んだクエルボダブル(SV10点)はやはり回転を焦り、回り急いで完全に回転が狂い、9.000となってしまった。二本目はカサマツ一回ひねりで着地も低く横に出て、9.300に留まり、平均9.150としてしまった。

シューフェルト(カナダ)・・・一本目のユルチェンコ二回半ひねりは、非常に完成度も高く、スピーディーで着地で前一歩であったものの、9.650を出した。二本目、カサマツ一回半ひねりは後ろ一歩であったが、これも僅かにひねりが不足した気がして9.575、平均9.612とした。

スチウ(ルーマニア)・・・カサマツ一回半ひねりは非常にきれいに着地が止まり、9.700を出す。二本目はローチェであったが、後ろに一歩大きく下がり、横にもずれて手を着いて、そしてラインオーバーで、9.187に留まり、平均9.443とした。

ドラグレスク(ルーマニア)・・・ローチェハーフは後ろに大きく一歩出たが、今日は開きもいつもより大きい感じで9.775を出した。二本目のカサマツ一回半は前に一歩であったが、9.600を出し、9.687でトップに立った。

李小鵬(中国)・・・一本目のリ・シャオポン(中国語発音では、最後は「ポン」が近い・・・今大会もアナウンスではそう発音されてます)、ロンダードから半分ひねってヨー2に繋がる技だが(SV10)、後ろに一歩下がっても、とにかくぶれもなく正確な着地で、安定感があり、9.775を出した。二本目は通常のヨー2であったが、これもSVは10点で、前に僅かに動いたが、完成度してはこちらの方があり、着地までほぼ止まりそうな実施で、得点は何と9.862、平均9.818とした。そして、この結果ドラグレスクを上回り、優勝した。

やはり二本共にSV10点を揃えるのが李小鵬、そして今日は決勝に出れなかったが楊威といった中国勢の強さである。ドラグレスクは、二本目を複数持っているが、SVが10点ではない。五輪で何を狙っているのか、ドラグレスクに期待したいところだ。また、李小鵬の実施に関して、あれだけ他の選手が不安定な中、素晴らしい自信を感じた。

<<女子・平均台>>

ポノール(ルーマニア)・・・オノディ+後転跳び+後方開脚宙返り、交差からの輪跳び、前方開脚宙返り+後転跳び連続、交差ジャンプ+後転跳び一回ひねり、オメリアンチク、後転跳び連続+後方屈身二回宙返り。オメリアンチクの部分でバランスが崩れて腕を曲げてしまったが、そのほかは着地まで止まり、SV9.9で9.587とまずまずのスタートを切った。少し甘い気もしたが・・・。

クラスニンスカ(ウクライナ)・・・開脚脚前挙から伸肘倒立をして、倒立一回ひねりするところで落下。その後も、水平ターンから開脚前中に繋げるところも繋がらず、着地も低くなり、SVが9.6と伸びず、得点も8.550となってしまった。。

ルッソ(オーストラリア)・・・後転跳び+両足後転跳び+後方伸身宙返りはよかったが、前方開脚宙返りからコルブト一回ひねりが繋がらず途中で停滞、そして前方抱え込み宙返りで落下。抱え込みジャンプ一回ひねりもひねり不足でSVが9.6となり、8.537とクラスニンスカを下回った。

リ・ヤ(中国)・・・交差ジャンプ+抱え込みジャンプ一回ひねり、抱え込み前方宙返り、オノディ+前方開脚宙返り+後転跳び、前後開脚ジャンプ一回ひねり(?)、前方屈身宙返り+羊跳び、シュシュノワ一回ひねり、後方屈身二回宙返り。これでもかという構成だが、前方抱え込み宙返りの後に大きく一歩下がり、横に向きかけてしまった。着地はほぼピタリと決まったが、SVが9.8のみと以外に伸びず、9.4350に留まった。羊跳びが甘かったのか?もしくは、前方開脚宙返りの後の後転跳びがスムーズに繋がらないと見られたのか・・・微妙なところであった。観客からブーイングが起こった。

ファン・イェ(中国)・・・交差ジャンプ+抱え込みジャンプ一回ひねり、前方抱え込み宙返り+羊跳び、交差からの輪跳び、前方開脚宙返り+後方抱え込み宙返り+コルブト宙返り、輪跳び、後方抱え込み二回宙返り。非常に無駄のない構成と思えた。実施減点もなく、流れも当然スムーズで、中国体操の真髄を見れた。通れば確実に高得点になる彼女たち。9.812(SV10)が表示されても当然、それ以外にないと思えた点数であった。

ゴメス(スペイン)・・・ユルチェンコ上がりは決まったが、抱え込み前宙から繋げるシリーズで停滞。交差ジャンプと抱え込みジャンプ一回ひねりの組み合わせも交差ジャンプでふらついて停滞。その後も抱え込みジャンプでふらついた。最後にジョンソンでもふらついて、かなり安定性に欠けた。落下こそなかったが、SVが9.5まで下がり、得点は8.887になってしまった。

メメル(アメリカ)・・・前宙半ひねりからの後転跳びのシリーズは実に安定しているのだが、前方開脚宙返り、イリュージョンターンを決めた後のアラビアン宙返りで落下。また、抱え込み前方宙返りからの輪跳びもやはり甘く、SVがどうなるかと思われたが、SVは9.8で、得点は8.837となった。昨日の段違い平行棒の優勝の勢いを失ってしまった。しかし、補欠で繰り上がりでメンバーに入った彼女。シュワイカートらの活躍を完全に上回ったのは立派である。

エジョワ(ロシア)・・・今大会はもう一ついいところがない彼女。オノディ+前方開脚宙返り+速報宙返りのシリーズはやや停滞気味だが繋がり、伸身跳び一回半ひねり(D難度)も決め、交差ジャンプから抱え込みジャンプ一回ひねりのシリーズで繋がらなかったものの、その後、更に後転跳び一回ひねり+オメリアンチク、そして横向きで「後ろ跳び1/2ひねり倒立即1/2ひねり(←正式名不明)という組み合わせも決めて、価値点こそ9.9に下げたが、9.550を出し、見事に三位に入った。

段違いでは二人とも通らなかった中国勢だが、平均台はさすがであった。平均台に関しては、決まれば、中国の体操に適う国はなかなかいないだろう。それだけ基本がしっかり見られる種目であると思われた。

<<男子・平行棒>>

ウィルソン(アメリカ)・・・棒下宙返り半ひねり+棒下宙返り+車輪ディアミドフ+ベーレと決めたが、ツイストで乱れてしまい、着地も後ろ一歩と、あまり点が望めなかったが、9.625(SV10)が出た。かなり甘いと思えた。これで後にどこまで点を出すのか・・・。

ロペス(キューバ)・・・平行棒を得意としており、入りから、支持状態から(逆上がりひねり倒立ではなく)棒下宙返りひねり倒立(と思われた)+ほん転ひねり倒立+棒下宙返りひねり倒立+棒下宙返り+棒下宙返りひねり倒立+ベーレと続き、降りの屈身ダブルは下駄を履いた状態で後ろに一歩下がった。しかし、ウィルソンよりも上に行くはずであると思われたが、SV10で9.575に留まった。入りの部分で減点になったのか??少し不満が残った。

チョ・ソンミン(韓国)・・・棒下宙返り一回ひねり+棒下宙返り+ベーレと決めてきたが、倒立が甘く、屈身モリスエも入れたので、SEが二つとなり、降りの屈身二回宙返りまで止まったのだが、倒立で厳しく見られ、ウィルソンよりは上にいったが9.637に留まった。

黄旭(中国)・・・アームモリスエ、棒下宙返りから屈身ベーレ、屈身モリスエ、ヒーリーと単発中心の構成だが、SEも二回あり、着地の屈身二回宙返りもほぼ止まり、9.762まで点を伸ばした。ここで一気に上がったので驚いたのだが・・・

李小鵬(中国)・・・優勝候補ナンバーワンだが、さすがだった。今回は屈身でアームモリスエを行い、その後、棒下宙返りから屈身ベーレ、ヒーリー+開脚前宙腕支持、そして相変わらずツイストは大きいが今回は多少それて停滞し、そして屈身二回宙返り。ツイストの減点が非常に残念であったが、得点は9.825となり、塚原、ネモフは完璧な演技が要求された。

塚原直也(日本)・・・最初の棒下宙返りひねりさえ決まれば、9.800も夢ではない状態であったが、個人総合よりも更に浅く倒立にはまっていた。これでチャンスを逃したということになったといえよう。その後は、丁寧に決めてきたが、着地で後ろに一歩動き、9.675(SV10)に留まった。団体決勝以来、微妙に力が入って硬くなっているのが気になった。

ネモフ(ロシア)・・・棒下宙返り一回ひねりでかなり右にバランスが崩れたが持ち直し(姿勢は乱れず)、棒下宙返り+棒下宙返り半ひねりに繋げたが、この棒下宙返り半ひねりもややバランスが崩れたヒーリーの後、ツイストを行ったが、非常に雄大に決まり、最後の屈身二回宙返りもまずまずであった。しかし、やはり棒下宙返り一回ひねりの減点は大きいだろうと思ったが、なんと9.762まで点が伸びた。かなり以外であった。やはり名前といのは大きいのか?

ペトコフセック(スロベニア)・・・ギリシャ同様、ペガンが鉄棒で決勝進出を逃したので、ペトコフセック一人にスロベニアの期待がかかったが、棒下宙返りの後の棒下宙返り半ひねりで一歩動いてしまい、その後のビロゼルチェフとの間が停滞した。それが大きな減点となり、SVを0.2下げて、S9.8で9.562となってしまった。

ウィルソンの点とネモフの点。二つともそこまでは駄目だろうと思ってしまったが、結果的に、塚原はネモフ負けてしまった。平行棒も微妙なところで倒立の決めの争いとなっているが、李小鵬のような選手にはともかく、せめてネモフには、正確な演技で勝ってほしいと思った。

<<女子・ゆか>>

ムンテアヌ(ルーマニア)・・・団体決勝で3回ひねりで思わぬミスが出たが、今回は落ち着いていた。抱え込みジャンプ二回ひねり、屈身月面、屈身二回宙返り、カテッテジャンプ一回ひねり+ポパ、テンポ+3回ひねり、ねこジャンプ二回ひねり+一回半ひねり、二回半ひねり。このうち、屈身月面の着地で一歩大きく動き、体操系のねこジャンプ二回ひねりと一回半ひねりの連続(D+C=0.1)がややぶれてしまい、目立つ減点対象と作ってしまった。SVは9.8に留まり、9.400とした。

ルペネ(フランス)・・・屈身月面の後、3回ターンで回りきれず、その後、ねこジャンプ二回ひねり+一回半ひねり、二回半+前宙一回ひねり、カテッテジャンプはよかったが、水平ターンで足が水平には足らず、おまけに最後までキープできない状態となった。最後は3回ひねりとしたが、3回ターンと水平ターンでD難度が取れず、これもSV9.8として、実施減点の多さで僅かにムンテアヌを下回る9.387とした。

ゴメス(スペイン)・・・観客の期待の一人であり、かなり声援を受けて演技を開始した。最初の抱え込み月面で大きく一歩下がったが、その後の二回半+前方一回ひねりはピタリと決まった。しかし、水平ターンは水平の角度や、最後まで維持されていたか微妙であったが、その後、伸身ジャンプ二回ひねりに繋げた。そして交差からの輪跳び+ねこジャンプ二回ひねり、3回ターンと決めて、その後、観衆も果たして四回ターンをやるのか、みんな知っているかのように期待していたが、今回は3回半になり、それでもポパに繋げる余裕。最後の屈身ダブルは前に僅かに出たようだがごまかした。水平ターンの評価が気になったが、SV10点で9.675が出た。

クバシャ(ウクライナ)・・・個人総合でもミスしていた伸身前宙から即前方二回宙返りでまたもしりもちをついてしまった。その後、ねこジャンプ二回ひねりもひねり足らない印象で、最後の月面も手を着いてしまった。かなり熟練性の減点をされそうな演技で、SVが9.2しか取ってもらえず、決定点はなんと7.687まで下がった。

ポノール(ルーマニア)・・・3回ターン+ポパジャンプ、屈身月面、二回半ひねり+伸身前宙、ねこジャンプ二回ひねり+一回半ひねり、3回ひねり、抱え込みジャンプ二回ひねり、屈身ダブル。減点らしい減点がほとんどなく、雰囲気も今回のルーマニア選手の中にあって、非常に大人びていた。しかし、もう少し戦の美しさが欲しい気がした。今までの中では実施が素晴らしいということで、SV10点で9.700が出た。

パブロワ(ロシア)・・・伸身月面で大きく一歩前に出て、テンポから3回ひねりも横に大きくぶれた。二回ターン+抱え込み二回ジャンプもひねり不足ぎみ。更にはねこジャンプ二回ひねり+一回半ひねりもふらついてしまい、体操系で二箇所も乱れたところが出てしまった。その辺り、SVが9.8に留まり、得点も9.237となった。

ハルムス(オランダ)・・・今大会、オランダの中で孤軍奮闘の彼女。どこまで意地を見せてくれるのかといったところであったが、全体的に大きな演技となった。屈身月面、3回ひねり、ねこジャンプ二回ひねり+一回半ひねり、二回半+前方一回ひねり、二回ターン+抱え込みジャンプ二回ひねり、3回ターン、前方二回ひねり。気になったのは、3回ひねりの着地の足割れ、抱え込み二回ジャンプの軸ぶれ、そして3回ターンがひねり不足。この辺り、どこまで引かれるかといったところであったが、やはりSVが9.8に下がり、得点も9.287に留まった。

ドス・サントス(ブラジル)・・・演技をする前から、一番盛り上がることが予想できたが、案の定、そうなった。まず、屈身アラビアンダブル、伸身ダブル。そして二回ターンを行ったが、ここでかかとが着いてしまうミス。審判によっては厳しく引かれるので心配な個所となった。しかし、カテッテジャンプ、前宙から繋げての抱え込みアラビアンダブル、ねことび二回ひねり、抱え込みジャンプ二回ひねり+ジョンソン、そして最後は屈身ダブル。体操系よりも、やはりゆかはタンブリングが命といわんばかりに、これでもかと決めてきた。そして得点はSVが10点で9.737が出た。ターンの減点を最小限にしたのだ。これで、ブラジルは、史上初の金メダルとなった。

男子同様、単発の高難度のタンブリングが最終的に認められた採点となった。ドス・サントスのタンブリングの加点は0.8あり、それだけの演技をするとかなり強烈な印象になる。それに今回アメリカ人に受けたアフリカンな音楽も勝因の一つであろう。

<<男子・鉄棒>>

イェルコフ(カナダ)・・・女子ゆかの余韻が残る状態で行った演技。しかし、伸身コバチの後、リバルコで落下。再度行って決めてきたが、SV10点、得点は9.187に留まった。

李小鵬(中国)・・・伸身トカチェフ+開脚トカチェフ+閉脚トカチェフは見事に決まった。しかし、その後、アジア大会でも落下して不安があると思われる閉脚エンドー一回ひねりでやはり流れが悪いように思え、閉脚シュタルダーからDリバルコ(片大逆手・・のはず)も決めたが、着地も前に流れ気味で、SV10点、得点9.662となった。

鹿島(日本)・・・彼の最初の見せ場はコバチではなく、最初の振り出しの部分であると思った。他の選手よりも断然大きく、そして美しい。これで彼の質の高さを強烈にアピールしている。そして順手エンドー一回ひねり大逆手の後、コバチは姿勢欠点がほとんどなく、見ていた人が「SEでしょ?」というくらい雄大でもあった。その後の大逆手エンドー一回ひねり大逆手も確実で、安定しており、そして降りの伸身新月面。これが見事に決まった。これ以上の演技がないと言わせる演技。そして得点は9.775.今回の日本選手への評価を象徴する点数であった。

イワンコフ(ベラルーシ)・・・あん馬同様、鹿島の後の演技となったが、今回は、コバチ+コールマンで果敢に攻めてきたが落下。その後は特に問題ないと思えたが、価値点が9.6しかなく、何と8.762に留まった。

リッツォ(オーストラリア)・・・今回こそ金メダルを・・・と意気込んでいたに違いない彼だが、アドラー一回ひねり、アドラー一回ひねり大逆手+大逆手一回ひねり(のはず)、そして見せ場のアドラーひねり+デフであったが、デフの足割れがやはり見えてしまい、降りも一歩動いて鹿島に届かない9.700であった(SV10)。

ネモフ(ロシア)・・・鹿島に勝てる残り二人の一人。シュタルダーでまず特別要求を満たして、伸身コバチ。そして伸身トカチェフ+トカチェフ+閉脚トカチェフ+ギンガーの合計0.7の加点のある部分も問題なく決め、そして抱え込みコバチも決め、いよいよラスト。しかし、着地で大きく前に動いてしまった。本人もその一歩で表情は一瞬暗かった。それにしても、降りの新月面は彼が唯一、観客から「おぉ!」声が出たものであった。二回目の宙返りでほとんどひねっているような感じなのだが、それだけ見る側にインパクトを与えるのであろう。見事な見せ方である。

カッシーナ(イタリア)・・・彼の豪快な技と、鹿島の基本の美しさ。この勝負が残ったわけだが、まずカッシーナが通さないことには意味がない。果たして離れ技を全部成功させることができるか?まず伸身コバチはやや下駄を履いているものの、本当の伸身である。そしてその次、伸身コールマン!すごい迫力である。シュタルダーをはさんで抱え込みコールマン・・・しかし、これは抱え込み姿勢が甘い。ツォウリミンもやや減点があるようなさばきに見られ、そして降り技。伸身新月面!しかし着地が動いてしまう。果たして何点か?!出た!9.750(SV10)!!これで鹿島がほぼ優勝を決定させた!!あん馬と同様、またも前にいたアメリカ人男性の方から「おめでとう!」のウィンクをされた。しかし、イタリアはネモフに勝ったことでかなり盛り上がっていた。

マレー(フランス)・・・伸身コバチで落下。これで完全に鹿島の優勝決定!!(ってことで以上です・・・)

鹿島はこれで二種目制覇。日本が二つの金メダルを取ること自体、恐らく78年のストラスブール以来ではないだろうか。そして、一人の日本人選手が二種目制覇するのは更に前かも?!それだけすごいことを鹿島はやってくれた。これで彼の名前は一気に世界に広まった。塚原、冨田、鹿島・・・頼もしいビッグ3の誕生だ!!



鉄棒の表彰式が終わった後、大会旗が、次回開催のオーストラリア・メルボルンの組織委員会に手渡され、大会が終了した。最後に、今日まで?の演技を簡単にまとめたビデオがダイナビジョンに上映され、大会が終了したのを実感した。

日本女子にとっては残念な大会となったが、男子にとっては、二十数年振りという快挙を果たした大会となり、思い出深い、記念すべき大会となった。