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ロンドン五輪・・・男子団体決勝プレビュー

予選の結果は

1位 アメリカ
2位 ロシア
3位 イギリス
4位 ドイツ
5位 日本
6位 中国
7位 ウクライナ
8位 フランス

となっている。誰もが予想しなかった結果だ。

決勝となるとこの結果は全く当てにできるものではない。日本、中国のようにミスのあった国の巻き返し、そして、金メダルへの可能性があるという中で上位国が味わう大きなプレッシャー・・・。容易に想定できるものだ。

日本男子が持つ一つの不安が「実践での調整経験」だ。5月の最初に早くも代表が決まり、合宿で調整を積んできた日本。しかし、女子とは違い、五輪を経験しているのが内村のみ、そして田中佑は昨年初めて代表入り、そして加藤に至ってはこの五輪が初の代表経験。他国がヨーロッパ選手権や国別対抗といった試合を組んで来たり、アメリカのように直前に選考会があったりする中、日本は国際大会への派遣をせず、更に対抗戦のようなこともなく、(もっといえばJapan Cupもなく)ひたすら合宿での強化に時間を割いてきた。しかし、予選の結果が物語るように、海外での国際大会の経験不足がここに来て大きく影響しているように思える中、予選の演技を踏まえた調整を選手たちでどの程度うまく行えているのかが非常に気になるところである。

そう考えれば日本の強化策は「温室育ち」になりがちなものかもしれない。また、国際大会ならではの雰囲気というのはやはり日本では味わえないものなので、そういった雰囲気にタフにならないと自分を見失うことにもなる。その点では、昨年の世界選手権が日本であったというのは、ある意味で選手たちの海外大会での経験を一つ減らしてしまうことになってしまった。当然ながら、地元開催でのメリットは計り知れないのだが、五輪での演技だけを考えると、「あれがヨーロッパでの大会ならば選手たちは変わっていただろうか」と考えずにはいられない。

今日の決勝では、日本男子は今まで経験したことがないつり輪スタートということになる。最初に上半身の力を使う種目をこなし、最後のあん馬で上半身の力を使う種目で締めくくる。体力不足があればバランスを崩した時などで耐えることが出来るか非常に不安になるところ。恐らくこの順位の想定は日本の中でなかったであろうから、体力的なところのコントロールのみならず、精神面での影響もどこまで考えられているのか。とにかくスタッフ総動員でじっくりと話し合いが持たれて対策は考えられたであろう。それを選手たちがどう理解し、どう調性できるか。この五輪の舞台で、予選での経験がすでに彼らを大きくしていることを信じたい。

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2012年07月30日 22:38に投稿されたエントリーのページです。

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